作ったり遊んだり

趣味の記録。電子工作やキューブなど。

(進捗)アナログシンセ回路の実験など

 

今日の進捗

 

アナログシンセ回路の実験

日曜日の続き。発振周波数が安定しない原因を考えた。結論としては、電源を変えたら治った(安定化電源をやめて、電池にした)。うちの安定化電源、一度過電流を流したことがあるので、それが原因かも。
 

試したこと

まずこちらのサイトを参考に、インバータを使った発振回路の原理を確認。そして改めてブレッドボード上に回路を組み直して、CRの定数を入れ替えながら発振周波数を確認していった。すると、CRが小さい(=周波数が大きい)時は周波数が安定している*1けど、CRを大きくすると周波数がバラつくことが分かった。

 
ここで006P電池とレギュレータ(L7805)で5Vを作って電源供給してみたところ、発振周波数がピタッと安定した。

 
そんなこんなで、色々実験・検討する中で、インバータオシレータとVCAの理解が進んだ。VCAはエミッタフォロワの電源を交流で揺らしている…と理解。元信号をベースに入力するのと電源としてコレクタに供給するのと、その違いがまだよく分からない。電圧関係さえ注意すれば、同じ結果になるのでは…と思うのだけど。
 
あと、Quxさんの回路は全部単電源で構成されていることに今更気づいた。いや、気づいていたけど無視して普通のOPAMPを使っていて、結果NGというのがよく分かった。
もとの回路図に書かれているOPAMPが事情により*2ちょっと入手しづらいので、代わりに単電源OPAMPの代表格であるLM358を発注した。届いたらVCAとVCOの動作確認を進めようと思う。
 

Arduinoブートローダ書き込み治具の制作

このサイトを参考に、Arduinoブートローダの書き込み治具を制作した。Bleep Drumの基板に乗せるAtmega328のプログラム書き込みのため。

ブレッドボードに配線してホットメルトで固定するという邪道な実装。でもすぐ完成できるし動作も安定するので、個人的にはお気に入りな作り方。
 
ちなみに、Arduinoを使わずAtmega328を使うのは、省スペース化のため。コストだけで言えばArduino nanoの方がトータルで安上がりだとは思う。
 
 

DFPlayer miniオーディオプレイヤーの制作

DFPlayer miniというモジュールを使ったオーディオプレイヤーを作った。これもなんだか面倒だったのでブレッドボード上に作った。手抜き。

ちゃんと動くことは確認できたので(当たり前)、後日、スピーカとの接続方法と電源の取り方を検討しつつ外装を作ったら完成かな。
 
 

その他

ブログの書き方を検討中。Twitterのような短文書き捨て形式が好きなので、ブログもなるべくコンパクトにまとめたい。でも省略しすぎると、自分以外には全く理解できないコンテンツになるので…バランス感が難しい。
 

*1:というかオシロの計測精度的にばらつきが見えないのだと思われる

*2:いま中国に住んでいるので秋月電子を使えない。

(進捗)プリント基板を発注

 

今日の進捗

  • 基板設計&発注(Bleep Drumコピー)
 

基板設計&発注(Bleep Drumコピー)

昨日の夜から回路設計をはじめていたのだけど、設計完了し基板を発注した。
Bleep Drumについては、本家Webまたは以下リポジトリを参照。
github.com
 
回路図や基板データの公開はさすがに控えますが、僕の設計した基板の概観はこんな感じ。

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本家にない機能として、小型スピーカとアンプを搭載。そのため本家よりも基板幅が長く、スペースに余裕のある設計になっています。あとMIDI端子は削除して(僕は使わないので)、MIDIまたはシリアル通信に使えるRX, TX端子をピンヘッダで出してあります。
 
今週末には届くと思うので、届いたら早く組み立てて遊びたい…!
 
 
3Dプリントと基板発注が当たり前になると、なんだか電子工作のキットを自在に手に入れられるようになったような心地になってすごく楽しい。自分で設計したものなので組み上げた後うまく動くかどうかの保証はないけど、組み立てている最中はキットを組んでいる感覚に近い。すごく楽しいのでおすすめです。
 
明日以降はアナログシンセの実験その2か、ステップシーケンサの試作をしたい。今日もまだ少し時間があるのでステップシーケンサ試作用の回路を組み立てておこうかな。何をやろうか考えるのがすごく楽しくて、良き。

(進捗)ポケットシンセ完成、アナログシンセ回路の実験

 ポケットシンセの完成

Arduino1個を使って、小型のシンセサイザーを制作しました。

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主な特徴としては、
  • 小型(110 x 80 x 35mm)でかわいい*1
  • 4音ポリフォニック
  • ボタン電池2個で動く
  • オクターブシフト、スケール選択(メジャーorペンタ)、調声変更が可能
といったところです。
 
ソフトウェアと違って簡単に配布できるものではないので、細かい使用方法の説明は省きます。詳しい資料(プログラム、回路図、基板データ、外装データ)は全てGithubリポジトリに置いてありますので、もし自分も作りたい!なんて思って下さる方は、自力で作れるようにはなっています。3Dプリンタによるケース造形と基板発注さえできれば、なんとかなるはずです。
 
 
以下、作りながら考えたことをつらつらと。

音源アルゴリズムが分からず苦労した

これ、音源部は海外勢の方のプログラムを流用しているのですが、すごく細かいSAW波形を何個も重ね合わせて音を作っています。正直、まだ雰囲気しか理解できていません。そして、雰囲気しか理解しないまま発音以外の機能…たとえばシーケンサ機能やスイッチ同時押しの制御などを追加しようとしたので、作業中に何度も音源機能が崩壊して苦労しました。気づいたら出力音の音程が狂っていて、その原因を調べるのに四苦八苦しました。
 

タクトスイッチで演奏しやすくするのが難しい

6x6mmのタクトスイッチを押す、というインタフェースでは、キーボード型の楽器を作るのは非現実的であるように感じました。もともと、今回のきっかけ(目的?)は家にある大量のタクトスイッチ在庫を消化することでした。3Dプリンタでスイッチカバーを色々試作していたところ、今回の形(上の写真参照)の形状が良さそうな気がして、勢いで作りました。ですが6x6mmのタクトスイッチはとにかく硬い。硬いんです。なのでリズム感がズレてもなんとかなるシーケンサ方式にしたかったのですが、上に書いた問題でうまく発音させられず、今回は断念しました。
 

自分の作品の見た目が良いと、やる気が湧きやすい

製作の序盤、基板を組み立てて少しプログラムを検討した時点では、「勢いで作ってみたけど、あんまり面白くないかも」と思っていました。ですが「いやいや、とにかくちゃんと完成させよう。」と思い直し、気分転換も兼ねて外装設計をしたのですが、それでやる気を持ち直すことができました。機能や演奏性はもちろん大事ですが、その作品の外観・質感などの物質的な性質も同じくらい大事なんだなぁと感じました。
 
 

アナログシンセの実験

Quxさんの公開されているアナログシンセの回路の実験をしました。

具体的には、矩形波三角波のオシレータと、VCAとVCOを作成しました。オペアンプは手持ちの4558と5532を使用。

 

結果は…

  • 矩形波オシレータ:周波数が安定しない。
  • 三角波オシレータ:周波数が安定しない&バッファがスピーカを駆動できない。
  • VCA:うまく動いているっぽい。(たぶん)
  • VCO:入力に使える信号源が無く詳細未確認

 

ざっくりの感想としては、失敗したなぁ…また後日精密に試さねば…という感じ。オシレータ2種はNOT回路(シュミットトリガーインバータ)の出力はそれっぽい波形になっているのでオペアンプを変えると違うかも、と予想。VCAとVCFは、オシレータが信頼できる信号源として完成しないとまともに評価できない…と思う。

 

大した意味は無いけれども、実験風景とVCF波形の写真を貼っておきます。

 

 
 

蛇足(どうでもいいこと)

早くTwitterのアカウント凍結解除してほしい…。
ブログ書くの、ツイートするのと比べてハードルが高い。自然と分量が増える。そして時間もかかる。あと動画投稿できないのがつらい。動画と写真じゃ伝わり方が全然違うと思うんですが、youtubeとかvimeoとかに載せて埋め込みコードを取得して…なんてやってられません…。
 

どうでもよくないこと!

この記事を投稿する直前にCommand + R(つまりリロード)を押してしまった。自分のブログのトップページが表示された。記事を書く画面に進んだが下書きが無い。ああ終わった、もうブログなんて書かない…と思った。
でも、拾う神というのはいるものですね…以下の記事を読んで、無事復元できました*2
次からはEvernoteで書いて、9割完成したものをはてなに貼り付けようと思います…。
 

*1:ポケットサイズではないけど。

*2:今回は「1回も保存していない場合」に該当。

(2020年7月)作りたいもの

今月の、作りたいなぁ…と思っているもののメモ。

(作れるか、またはうまく公開できるかは分からない。)

 

楽器・シンセ系

1. The Bleep Drumのコピー

これです。Githubリポジトリは以下。

github.com

同等の回路を試作しての実験と、ソースコードの解読&自分なりのリファクタリングはすでに完了済み。試作した回路で遊んでいるだけでめっちゃ面白いので、自分用にぜひ作りたい。

まったくのコピーではなく、些細ながら以下の点を工夫しようと思っている。

  • アンプとスピーカを搭載して、Phoneアウトと併用する
  • 3Dプリンタで外装を作る(でも本家みたいに基板が露出しているとカッコイイと思う)

自分にとっての技術的な課題(未経験なこと)は以下の通り。

  • Arduinoボードを使わずコストダウン&省スペース化する
  • SPI接続のDAC ICを使う(もう実験済みだけど…)
  • 12x12のタクトスイッチを使う(外装設計の面で初挑戦)

ほぼ構想完成しているので、近日中に基板設計&発注して、さっさと組み上げたい。

 

2. アナログシンセの試作

Twitterを眺めていたら、Quxさんという集団?を見つけた。

blog.qux-jp.com

アナログシンセなどを制作している若手同人メイカーの集まりとのこと。色々見てみるとVCO, VCF, VCA等のアナログシンセの基本要素の回路や動作原理の説明を公開されている。こういうの、すごくありがたい。これなら自分にも作れそうだな、と思ったので、ちょっと回路を試作してみる予定。すでに実験回路を作って基板まで起こしていて、明日には組み立てるつもり。

うまく音が鳴るようなら、シーケンサや入力(CV/Gate等)も含めてシンセ制作を考えようと思う。今月中に形になるといいのだけど、果たして。

 

3. ステップシーケンサの制作

いま、Arduinoを使ったデジタルシンセを制作しているのだけど、これが中々弾きにくい。弾きにくいのでアルペジエータを実装しようとしたら、Arduino1台では荷が重いのか音源の動作が不安定になってしまった。そこで、音源と発音トリガーを分離するべく、MIDIを送信するシーケンサを作りたい。

シーケンサであるからには、LEDを載せて、リズムやステップ位置が分かるようにしたい。基礎的な実験はすでに実施済みなので原理的には簡単そうだけど、GPIOの入出力数、POTの数、トリガー信号(Gate)も出力するか?など、決めないといけないことが多い。

 

アンプ(音楽プレイヤー)

5. DFPlayer miniを使ったSDプレイヤー(3Wパワード, ステレオ)

4月に以下の動画を見て、面白いなと思って、似たようなスピーカを作った。

www.youtube.com

でも、これを鳴らすためのアンプがまだ無い。実は4月に、4石Trのダイヤモンドバッファを作ろうとしたのだけど、配線をミスったのかうまく動かず、トランジスタを焼いてしまい、やる気も一緒に燃え尽きてしまった。

でも最近、「とにかく手軽にマトモに鳴るステレオで音楽を聞きたい」という欲求が再燃しはじめた。そこで少し考えた結果、手元にたまたま有ったDFplayer miniというモジュールを使うことにした。このモジュール、実は3Wアンプ(2ch※7/7訂正。1chでした。)が内蔵されている。こんなに便利なモジュールを持っていたとは!これはもう作るしか無い。といっても、ジャックとモジュールを接続するだけ、になりそう。(電源は…ノイズ的には単3エネループ直結がコスパ良さそう。何分持つかわからないけど。)

 

まとめ

シンセ系が多い。もともとシンセ・エフェクタには興味があるので…。

ここに書いた以外にも幾つかぼんやり考えているネタがあるけど、絵に書いた餅になっても良くないので、上に書いたネタが完成したらまた書こうと思います。